心の友と書く『心友』がいますか?



「ねぇ真琴。プレゼント用意したの?」



ハンバーガーを頬張った私に、春香は突然話しかけてきて。



「ひゃれひ(誰に)?」


「潤」



あやうくお肉が大きいまま喉を滑り落ちようとして、途中で引っかかったおかげで私はむせ返った。



「真琴もやっと春が来たのかな?」



春香は笑顔でジュースを差し出してくれたけど、私はただ引っかかったお肉を飲み込むのに精いっぱいで。



なんとか胃の中へ落ちて行ったお肉にホッとしてから春香の顔をキッと睨んだ。



「変なこと言うから、窒息死しそうだった!」


「別に変な事言ってないでしょ?」


「言ったよ」



潤にプレゼントって言ったじゃん!



「でも、今日はデートするんでしょ?」


「デ・・・デートォ?」



とんでもないと首をブンブン横に振ると、春香はなぜか笑顔で。



「潤は何がもらえるのか楽しみだと思うな〜」



そう言ってポテトを口に入れた。



でもさ、春香は潤の気持ちに気付いてないでしょ?



ノノちゃんと付き合うきっかけを作ったのは潤だけど。



潤がどんな気持ちで2人を見てるのか知らないでしょ?





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