心の友と書く『心友』がいますか?
マフラーで顔を半分隠している私と、さっそくプレゼントした手袋を活用してくれてる潤は並んで駅まで歩いていた。
「で、さっきの話の続きは?」
潤は前を向いたままだったのが私への気遣いなのか、ただ単に偶然なのか。
その方が私は話しやすいって思えたんだ。
顔見られると、話しづらい内容だし。
深呼吸をして心臓を少し落ち着けると、過去の話を始めた。
話してる間、潤は無言で。
私は話してる間、すごく落ち着いていて。
きっと、潤だからなんだろうなぁなんて漠然と考える余裕まであったんだ。
「なぁ真琴」
話終える頃には駅に着いていて。
私は話終えた事にすっきりしたものの、今度は別の悩みがムクムクと芽生え始めてきたんだ。
話を聞いて、潤の態度が今までと変わってしまうんじゃないか・・・って。
「おい、真琴」
「は?」
「俺、呼んでんだけど?」
「あっごめん。自分の世界に入ってたかも?」
「俺が居る時に一人妄想すんな」
「あはは、ごめんね。で何?」