心の友と書く『心友』がいますか?
「お代り取ってくるね」と春香が席を立ったけど、ノノちゃんは座ったままで
私は春香の後を追いかけようとしたんだけど
「真琴はお座り」
冷静な声で号令されると、ワンと言って従うしかなくて。
私、調教されてる?
ノノちゃんは春香が背中を見せているのを確認してから
「潤の好きな子って春香じゃないから」
私にしか聞こえない声で小さく囁いた。
「えっ!嘘!」
何で?だって春香の事宮本さんに話してたじゃん。
また口をパクパクしてると
「真琴って酸欠?」
戻ってきた春香の呆れた声で我に返る。
「春香。俺、真琴に試したい事があるんだけど。
目の前ならいいでしょ?別に疾しくないし」
「まぁ、親友の真琴の為だしね」
急に2人にしか分からない会話を始め出したんで、春香から受け取った2杯目のアイスティーを口に含んだ。
今度は大きい氷が2個入っていて、酸欠で体温の上がった私にはちょうど良くて。
なんでこんなに分かるんだ?
変な事で感心していた。