心の友と書く『心友』がいますか?
その間、終始無言で。
何度か話しかけようとしたけど、潤は車窓を眺めていて。
その横顔を見てると、それだけで幸せに感じる私って
いつの間にこれだけ潤の事を好きになっていたんだろう。
春香とノノちゃんと話してから、潤の顔を見るのはホントに久しぶりに感じていて。
このままずっとこの時間が続けばいいと思っていたのに。
なのに3駅ってあっという間で、10分もすれば到着するんだな。
電車を降りると、乗り換えホームは潤と別で。
正直どうしたらいいのか分からなかった。
お茶でもと思っても、明日は潤の受験が控えてるし。
すると、今まで黙っていた潤がコートのポケットに手袋をした手を突っ込んで
「これな、俺の机に入ってたんだ」
目の前に掲げたのは私が昨日入れた赤いお守り。
「誰がくれたのか分かんないんだ。バレンタインのチョコに挟まっててさ。メッセージカードも何もなくて。
だけどなんかこれ見たら真琴の事思い出して、気が付くと会場に着いてた」