心の友と書く『心友』がいますか?



「お前ら・・・」


「お〜原っちの涙腺崩壊!」



誰かの掛け声とともにククッと俯いた原っちは拳でゴシゴシ目を擦っていて。



涙が落ち着くと、笑顔で顔をあげ色紙と花束を受け取ってくれた。



「これからお前達もいろいろあると思うけど、いつでも相談に来ていいからな!」



涙声でそれでも担任としてみんなの兄のように接してくれた原っちの言葉に涙する子達も何人かいて。



「原っち!記念写真撮ろう!」



ガタガタと机を教室の後ろに下げ、教団の前に原っちを立たせて周りをクラス全員で埋める。



デジカメを持ってきてる子はセルフタイマーをセットし、携帯の子は入れ替わりで撮影をしてと


最後のクラス全員の写真を撮った後、教室の入口に立つ原っちと言葉を交わしながら1人ずつ教室を後にする。



「佐藤。ホントにいろんな事頑張ったな」



私が声を掛ける前に原っちから話しかけられ、私は笑顔で頷いた。


まぁ一般入試を何校も受けられる事を知らなかったのには驚いたけどなと笑われ、笑顔から苦笑へと変わってしまう。





< 214 / 239 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop