心の友と書く『心友』がいますか?
「たぶん、今日か明日ぐらいに結果が分かるんだよね」
「お前なら大丈夫だ!後半あれだけ頑張ったんだからな」
「ちゃんと報告に来るから」
「あぁ。待ってるぞ」
お世話になりましたと言って原っちの前を通り過ぎると、廊下には春香がいて。
「真琴、クラブの蹴りだしに行こうか」
そう言って微笑んでいた。
蹴りだしとは卒業生を送る会の事で、後輩達が私達卒業生を送り出してくれる。
春香とともにクラブの部室へ顔を出すと、見慣れた後輩達が揃っていて
「卒業おめでとうございます!」と言ってもらい
個人にあてた寄せ書きや、クラブ中の勇姿を撮ったアルバムを手渡してくれて。
今の後輩達の活躍ぶりや失敗談の話で盛り上がった。
「先輩!また顔出して下さいね」
「うん。しごきに来るからね」
「春香先輩!野々宮先輩も連れてきてください!」
「光は関係ないじゃん!」
そんなやりとりをしながら、私はクラスメートだけじゃなくクラブの後輩達にもすごく恵まれていたんだと感じると
涙がブワッと出そうになって。
ダメだ、今日は泣きっぱなしだよ。