心の友と書く『心友』がいますか?
「了解。じゃあまた明日声掛けるな」
ヒラヒラと手を振って教室から潤が出て行って。
私は、まだ戻ってこない弥生を待ちながら、教室から見える青空を眺めていた。
その時、廊下に1人の女の子が居たなんて気付かなくて。
暫くすると、バタバタと足音が聞こえて、ガラッと扉が開いた。
窓から視線をドアへ向けた私は、勢いよく立ちあがってドアへ走った。
「弥生!」
私が傍で手を伸ばしたのと同時に弥生は崩れるように床に座り込んで
ボロボロと大粒の涙を零していた。
「え?何?なんかあったの?」
焦った私のボキャブラリーなんてありえないほど少なくて。
同じ言葉を何度も弥生にぶつけていて。
ヒックヒックと嗚咽を漏らしながらしばらく肩を震わせていた弥生は何か言ってるけど全然分からなくて。
とにかく落ち着かせようと、ブラウス越しの背中を擦っていた。
「ご・・・ごめんね・・・ごめん・・・真琴」
少し落ち着いたのか、何とか聞き取れる言葉を言ってくれた弥生に少し安心しながらも、擦る手を止めることはできなくて。