心の友と書く『心友』がいますか?



「別に外野が何て言おうか勝手じゃん、皆好勝手に面白おかしく話すんだしさ。


だけどその外野に振りまわされて、あることない事話言い触らして最終的には『ホントの彼女』?」



目を見開いて黙っている彼女に私の口は止まらなくて



「あんた、そうやって全校生徒に言いまわるの?


不安になってるんだったらさ、潤本人に直接言ったらいいじゃん。私とあんまり仲良くしないで欲しいって」


それがホントの彼氏彼女ってやつじゃないの?と。



宮本さんは、両手を握りしめていたけど



「やっぱり彼氏の出来たことない人って分かってないね」



そう言って顔を上げると目に涙を浮かべていて。



じゃあどうすりゃいいんだよ!



私は心の中で言葉を投げつけていた。



「私に約束して欲しいの。潤と喋らないって」


「は?」


「潤はあんたと同じクラスになってから可笑しくなってるのよ。いっつもあんたの話だし!


しまいに何?予備校も同じところに行くって言い出して。あんた私から潤を取らないでよ」



泥棒猫!!って叫ばれた瞬間



ブッチーンと頭の血管が切れた音がした。





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