涙空-ruizora-
◆隆季side◆
今日は入学式。
「新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます。私は、生徒会会長の鷺沼歩夢です。どうぞよろしく。――――一一…………分からない事があれば、何でも聞いて下さい。」
知ってるし、話なんか全然聞いてなかった。
恋より仕事。なんてカッコつけてた俺が、あいつを見つけたのは、新入生代表の挨拶であいつが話し出した時だった。
「次は新入生代表の挨拶です。1年2組結城紗楽さん、よろしく。」
話なんて、聞く気がなかったけど、俺と同じクラスみたいだから気になって顔をあげた。
「あー……えっと……新入生代表、1年2組結城紗楽です。って……えっ?何言えばいいのか分からないんで、とりあえず、学校生活楽しみましょう?」
そこには
クールな感じの超黒髪美人がいた。
一目惚れだった。
結城紗楽っていうのか………
なんか可愛い。
っていうか同じクラスとか、運命だろ………
それから、気がつけば俺は、ずっとあいつを目でおってた。