涙空-ruizora-


キーンコーンカーンコーン


「席についてください」
担任らしき若くて可愛らしい感じの女の人が来た。


男子に…………………

「かわいいー///」

……………モテそうな。

しかも、そんなこと言われて赤くなってる。
おいおい、教師なら注意しなよ………って…クラスの女子たちも、なぜか赤い先生を見て赤くなってる。



「え…と……結城香奈江です///」


はあ?何であたしと同じ名字なんだよ…って思ったのもつかの間…

「「「「「えええぇぇぇーーっ」」」」」

カッチーン

鼓膜破れたらどうしてくれんのって思って、振り向いてきた出来る限りのクラスメートを睨んでやったのに、まだ……………

「えっ、結城の」

『違う』

「でも名字……」

『こいつと一緒にしないで』

「こいつって………実は親戚とか」

モデルのやつが口をはさんできたからムカついて、

『しつこい』

っていったら、

「「「「「え…………」」」」」

「………………」

意味不明な反応をされた。

「みんな、違うよ?」

早く言ってよ。こっち困ってんのに、違うってわかってんのに、担任なのに、教師なのに。
まじ、この先生苦手とか言うレベルじゃない。

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