涙空-ruizora-

日常



◇紗楽side◇






「凜空にいー、そろそろ起きて」


『んー、今起きる』


「今すぐ起きないと、お兄ちゃんの分の朝御飯ないからね。」


『んー、………って、えっ………あ………はいはいわかったから!ほら起きた。』




相変わらず、寝起きが悪いお兄ちゃんの凜空をおこす。それがあたしのその日最初の仕事。


ごはんを作るのも、あたしの仕事。


家事類は全部あたしの仕事。









あたしには母親がいない。









パパとお兄ちゃんとの三人暮らし。



< 9 / 60 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop