【続】幼なじみは俺様王子。
……なんて楓に説明しても、この子の素晴らしさなんて分かってもらえないか。
喉が乾く程、念を込めて説明しても案の定……
「ぷっ。変なヤツ」
鼻で笑われて終わりました……。
もぉ! 誰もこの子のこと分かってくれないんだから!
こないだあーちゃんにも見せたら『気味悪いわね』って苦笑して言われちゃったし……
もう、なんかショック。
「どこもいっぱいならんでるねぇ……」
「ここなんか、2時間待ちだってさ」
パックの紅茶を飲みながら、ガックリ肩を落とすあーちゃん。
そうこうしてる間に、ずいぶんと遠くまで歩いたみたい。
見るアトラクションどこも行列で、ならんでいたら日が暮れてしまいそうだ。
「他校も修学旅行生も多いし、仕方ないね」
どこかないかと辺りを見回すあーちゃんの顔が途端にパァッと明るくなった。
「ねぇ、あそこは結構すいてるわよ!」
3人であーちゃんの視線を辿う。