【続】幼なじみは俺様王子。
『ハハハハ……よく来たな。人間どもよ。覚悟はいいな?一度入ったら二度と出ることは出来ない。ハハハハ……』
「ヒッ……!」
何が“ハハハハ”よ!
一度入ったら、二度と出ることが出来ない、だなんて嘘に決まってる……
だけど……
うわぁああああんっ!
どうしよう!
すっごく、物凄く怖いぃいいい!
「早く早く」と急かすあーちゃんを目の前にしてブルブルと震えが止まらない。
「怖いのか?」
からかうように楓がニヤニヤと妖しい笑みを浮かべて、あたしの顔を覗き込む。
瀬川クンはもう既に、あーちゃんと一緒にならんでいるようだ。
あーちゃんのオカルト好きも程々にしてほしい……
「別に怖くないもん!」
「震えてるけど?」
コヤツめっ……!
あたしが大のオカルト嫌いなのを知っていてそんなことをっ!
なんて性悪なんだ!
な、なんか悔しい!
「……わ、わかったよ!さあ、行こ!」
精一杯の強がりで、あたしはあーちゃん達の元へと向かった。