【続】幼なじみは俺様王子。
「分かった」
「やったぁ~!」
久しぶりの“YES”の答えが返ってきて、嬉しくて思わず飛び上がった。
「そんな喜ぶことじゃねぇだろ」
呆れ顔でそんなこと言いながらも、楓は飛び上がっているあたしの頭を優しく撫でてくれた。
なんか最近、楓に子供扱いされてるような気がするんだけど……。
まっ、いっか。
こうして楓は『分かった』って言ってくれたわけだしね。
でも……楓、何か考え込んでいたみたいだけど何だったんだろう……?
あたしの気のせいだったのかな?
「楓もOKしてくれたよ!」
『よかったじゃない! 湊斗もOKだったわ』
その後。
お風呂から出たあたしは部屋であーちゃんと電話してた。
『でも、愛も誰か連れてくるみたいよ?』
「えっ、そうなの?」
『女3人、男2人じゃ嫌なんでしょ、きっと』
愛チャンの話をしたり、他愛もない話をして、あたし達は電話を切った。
楓との久しぶりのデートでもあるから楽しみだな……。
あたしは『さくら祭り』が楽しみで、胸の高鳴りを抑えられなかった。