【続】幼なじみは俺様王子。
◆桜のような女の子
ついに、待ちわびていた週末が来た。
今日は朝から、お日様が顔を出していて、春ならではのぽかぽかとした温かい陽気。
あたしは、お弁当を作るために予定より2時間早く起きて、お弁当を作った。
いつも、楓に作ってもらってるから、あたしがご飯を作ることは滅多にないけど……。
こんな時くらい、あたしの手料理だって楓に食べてもらいたいもん。
……とは言っても、料理はあんまり出来る方じゃないんだよね……。
三段重のお弁当箱に入れたのは、玉子焼きや唐揚げなど、いたってシンプルなものばかり。
あたしは、自分で作ったお弁当を見つめながら、ため息をついた。
こんなことなら、家庭科の授業の時、もっと勉強しておけばよかった……。
はぁああああ……。
撃沈。
「まあ、そんなこと考えていても仕方ないか!」
うわっ、そうこうしてる間に、もう約束の時間になっちゃうよぉおおお!
気を取り直して、三段重のお弁当箱を包むと、あたしは急いで支度を始めた。