【続】幼なじみは俺様王子。
「子供にベッドから足首掴まれるわ、おばさんに追いかけられるわ大変だったのよぉ」
子供って、あのコのことだよね?
あのコだって、お互い分かり合えればいい子なのに。
近道で行ったからオバサンには会ってないなぁ……
会って、是非お友達になりたかった。
「おい。変なこと考えるなよ」
楓が腕を組ながら、釘を差すように一言。
「も、もちろん!」
まったく……
いっつも心読んだから。
エスパー相沢に変身するのも少し控えてほしい……。
あたし達の会話を不思議そうに首を傾げて聞いていたあーちゃんが口を開いた。
「でも、本当に実在したのね!あの屋敷は!」
「あんな恐怖は人の手では作れないな」
あーちゃんと瀬川クンの会話に、あたし達は顔を合わせる。
本当はみんなエキストラで、あれは全て作り話だということはあーちゃん達には内緒にしておこう。