【続】幼なじみは俺様王子。
お昼を食べ終わり、あたし達は再びアトラクションストリートへと向かった。
「ふぁ~ 食べた食べた」
やっぱりハンバーガーは絶品!
あれ、に+ポテトがつくと尚、美味しい!
あたしは残ったコーラを手に持ちながら、あーちゃん達の後ろを歩く。
「……あ。俺、これ捨ててくるわ」
「先行ってて」とコーヒーの缶を持って、ベンチの近い少し遠くのゴミ箱に向かう楓。
楓が背中を向けた時……
――ガバッ
誰かに力強く腕を掴まれた。
「きゃ……」
口を抑えられて、声を出すことが出来ない。
もちろん、前を歩いているあーちゃん達は気づくはずもない。
だ、誰か……っ
楓……っ
た、助けて……!
あたしは身動きもとれないまま、どこかに連れて行かれた。
たどり着いたのは、何かのアトラクションとアトラクションの壁で挟まれた小さな路地のようだった。
すぐ1メートルくらい先に、歩いている人々が見えるけれど誰もこちらには気づかない。