【続】幼なじみは俺様王子。




「水沢日向クン………」


なにを言ってるの?ってその続きが言葉にならない。


だって、この距離……


すっごく近いんだもん。


すぐ目の前に水沢日向クンの端正な顔があって、鼻先がもうくっついちゃいそう。


唇を1ミリでも動かしたら、きっと……


「……好きだよ」


そんなのお構いなしに、水沢日向クンは静かに呟いた。


え……っ。


ちょ、ちょっと……


驚くべき水沢日向クンの言動に、あたしはパチパチと瞬きを繰り返すことしか出来なかった。


………す、好き?


あたしのこと?


水沢日向クン、本気で言ってるの?


そんなあたしとは裏腹に彼の顔が徐々に距離を縮めていく。


「美香……」


水沢日向クンが、あたしとは違う誰かの名前を呼んだ気がした。


だけど、頭の中が真っ白でそんなことを考えている余裕はない。


う、嘘……


あたし、本当に水沢日向クンと

き、キスしちゃうの……?


避けたいのに、カラダが思うように上手く動かなくて……


カチコチに氷結しちゃったみたいだ……




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