【続】幼なじみは俺様王子。




愛チャンはやっぱり楓のこと……


だけど……


――「いいじゃない別にぃ!さあ、早く行こっ♪」


――「だから、そういうことじゃねぇんだったら一緒にまわらねぇっつたろ!」


あの時、遊園地に行った時の愛チャンと爽の会話が何度もリピートされる。


お花見の時とは明らかに違う爽のあの態度。


“そういうこと”の意味。


あのふたりの間には一体何があるの……?


それに関係してか、愛チャンはあれからあたし達を避けるようになった。


移動教室も「先に行ってて」と、一緒には行かない様子だし、極力1人で居る時間が多い。


そんな、いきなり過ぎる愛チャンの突き放した態度にあたしとあーちゃんは疑問を浮かべるばかり。


家に帰っても、水沢日向クンのことがあってか、楓は素っ気ない態度で気を休めることさえ出来ない。


天気が悪い日が続くように、あたしの気持ちもますます沈んでいく。


はぁあああああ……


ため息しか出てこないよぉ……




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