【続】幼なじみは俺様王子。




「ペアのネックレスをつけるような相手がいるのに普通、穂香に告白なんてするかしら?」


「確かに……」


修学旅行から帰ってきた翌日、あーちゃんには全て話したんだ。


“会いたい”と言われたこと。


そして……“好きだよ”と言われて、キスされそうになったこと。


その時に水沢日向クンが呟いた“美香”と言う名前。


「それに、美香って誰なのかしら?」


「う~ん……」と、ふたりで考え込む。


「……ペアネックレスの相手とか?」


「それは大いに考えられるわね」


うーん……


考えても考えても、やっぱり迷宮入りするばっかりだよぉ……


考えるのを諦めたあたしは再び、まだ一口しか食べていないメロンパンを頬張る。


「水沢日向の隠している“何か”に王子は気づき始めているのかもしれないわね」


「……気づき始めてる?」


聞き返すと、あーちゃんが視線をあたしに向けて、


「王子は頭がキレそうだし、穂香と距離を置いてるのも、もしかしてわざとかも……?」


そう言った。




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