【続】幼なじみは俺様王子。
「お仕置き、かな?」
そうあたしの耳元で囁いて首を傾げる。
「な、なななな……」
久しぶりの攻撃。
刺激が強すぎるよぉおおおお……。
「他の男にホイホイついて行けないように、首輪もつけなきゃな?」
“首輪”と発したと同時に首筋を這う楓の指先。
ビクッとカラダが反応する。
「ちょ、ちょっと……」
逃げるように後ずさりするけど、そんな防御は全く無意味だった。
ジリジリとふたりの距離が縮まっていく。
鼻先と鼻先がぶつかりそうになった。
「………っん」
“待って”と言う間もなく、唇が重なった。
久しぶりの感覚に軽く目眩を起こしそうになる。
雨中の救世主と交わしたキスはコーヒーの苦みとココアの甘さが混じった
なんとも不思議なキスだった。