【続】幼なじみは俺様王子。
◆Sweet夏日和
「はぁあああああ……」
眩いほど光を帯びた太陽。
グランドで、サッカーをしている男の子達のかけ声。
だらだらと額を伝う汗。
今のあたしには、全て憂鬱になるのだ。
「どうしたのよぉ。そんなドスのきいたため息ついて」
あたしの向かい側に座るあーちゃんがメロンパンを頬張りながら、冷ややかな目で見つめる。
「ドスのきいたって……失礼ねぇ」
机にしがみつくようにうなだれながら、頬を膨らませる。
昨日までの熱は無事、治ってすっかり元気になった。
馬鹿は風邪引かないって言うけど、風邪を引いても1日で治るのね。
そして、病み上がりのカラダにこの暑さと愛チャンの一件はキツいと言うわけだ。
というか、なんなのよこの暑さは。
まだ7月に入って間もないって言うのに、うんざりするくらい。
「……全く。いくら悩んだって解決はしないわよ?」
あーちゃんの言葉も、遠く彼方から聞こえるかのように遠く感じる。