【続】幼なじみは俺様王子。
どうしてこうも、上手くいかないのよ……
「愛が久しぶりに話かけてきたと思ったら、“穂香大丈夫かな?”ってすごく心配してたのよ」
「うん……」
心配してくれていたなんて、すごく嬉しい。
だけど……
空席の愛チャンの席を見つめる。
「避けられてるのはちょっと寂しいし、かと言ってどう接していいのか分からないよ……」
愛チャンは楓のこと好きなのに、一緒にいるあたしが平々凡々付き合ってるのもおかしい。
だけど、どうすることも出来ない。
でも、前みたいに仲良くしたいよ……。
愛チャンの屈託のない笑顔が浮かんで、やがて消えた。
「……うーん。あたしも悩むわ……」
あーちゃんはそう呟いてメロンパンを片手に肘をつく。
「正直、昨日愛に話かけられて戸惑ったの」
そう言って、俯きながら「はぁ」とため息をついた。
「どうしたらいいのかしらね……」
「うん……」
愛チャンは、どう思ってるのかな……?