【続】幼なじみは俺様王子。




楓があたしの首筋に唇を這わせた。


「だ…めっ……」


「そんなこと言って、俺がやめると思ってんの?」


意地悪な言葉とは裏腹に、楓はあたしの首もとに優しいキスを落とす。


ーープチンッ


楓のキレイな指があたしのパジャマのボタンを、一つ一つ丁寧に外していく。


あたしの胸はドキドキしすぎて爆発しそうだった。


「ここじゃやりずれぇ」


「……えっ? うわぁっ」


そんなことを呟いたと思ったら、楓はあたしをふわりと持ち上げた。


その体制は、まさに世に言うお姫様抱っこ。


あたしの心臓は、勢いを増して加速していく。


「ちょっ、ちょっと……っ!」


そんなことしなくても、自分で歩けるってっ!


そう抵抗しようとしたあたしの唇に、楓は自分の人差し指をあてた。








< 191 / 324 >

この作品をシェア

pagetop