【続】幼なじみは俺様王子。
「じゃあ、穂香。買い出し任せたわね! あたし達はパーティーの準備してるからっ♪」
買い出しリストと財布をバックに詰め込んたあたしは、あーちゃんに見送られ、家を後にした。
外に出た途端、灼熱の太陽に目眩がした。
あっつーい。
あぁ……冷たいアイスが恋しい。
こんなとこでダラダラしてたら、あっという間に焼け死んじゃうよぉ。
あたしは重い足を引きずりながら、駅前のスーパーへと足を早めた。
「えーっと、生クリームとカスタードと……」
楓が書いてくれたリストを見ながら、かごに材料を入れていく。
買い物なんて来たの、久しぶりかも……。
美味しいご飯が食べられるのは、いつもこうやって楓が買い出ししてくれてるからなんだよね……。
お母さんに抱くような感謝の気持ちを、楓に抱いた。
そうだ! 今度、楓になんか作ってあげようっ!
楓には及ばないけどね。
そんなことを考えながら、イチゴに手を伸ばすと……
偶然に誰かと手と手が重なった。