【続】幼なじみは俺様王子。
「エネルギー補充しとかないとっ!」
あたしの言葉に、愛チャンは大きく頷いた。
今ならこんなに普通に喋れるのに……。
明日からは、また話も出来なくなるのかな……?
そう思うと、とっても悲しくなった。
愛チャンがあたし達を避けてる理由。
ふたりきりの今だったら、聞けるかもしれない。
「……あのっ、愛チャン」
あたしは意を決して口を開いた。
隣りに座る愛チャンが、不思議そうな顔であたしを見る。
「教えてほしいの……あたし達を避けてる理由」
あたしがそう言うと、愛チャンの表情は暗くなった。
知りたい……愛チャンの本当の気持ち。
楓をどう思っているのかも……。
「今まで避けるような真似してごめんなさい。だけど、ふたりのことは大好きだよ? 大好きだから、辛いのっ……」
掠れる愛チャンの言葉。
大好きだから、辛い……?
あたしには、その言葉の意味がよく理解出来なかった。