【続】幼なじみは俺様王子。
◆シアワセDAY
「たっだいまぁ!」
「お邪魔しまぁす」
買い物袋を抱えて玄関に入ると、エプロンをつけたあーちゃんがあたし達を出迎えた。
「おかえり~!」
「もお、暑くて死んじゃうかと思ったよぉ]
「ご苦労さま。それより愛! 来るのが遅いわよ!」
あーちゃんはそう言って、愛チャンに笑顔を向けた。
「ごめんごめん! 穂香にケーキ作ろうと思って買い物してたら、ついつい遅くなっちゃった!」
ふと、隣にいる愛チャンを見る。
愛チャンは嬉しそうに目を細めて笑っていた。
よかった……。
愛チャンのこんな笑顔、久しぶりに見た。
リビングへと向かうふたりの背中を見てあたしは笑みを浮かべた。
「穂香!」
あーちゃんがリビングから、ひょこっと顔を出す。
「なんとか解決したみたいね」
「うん! 詳しいことはあとで話すね!」
あたしがそう言うと、あーちゃんは笑顔で頷いた。