【続】幼なじみは俺様王子。
「すっごい可愛い! 愛チャン、ありがとう!」
「可愛がってあげてね」と笑顔を浮かべる愛チャンに、あたしは大きく頷いた。
「穂香! あたしからも、これ!」
そう言ってあーちゃんが差し出したのは、お洒落な包装紙に包まれた箱。
「これ、湊斗と一緒に選んだの!」
「これはなに?」
「アロマキャンドルのセットだよ」
あーちゃんの代わりに、瀬川クンが言った。
「あーちゃん、瀬川クンありがとう!」
アロマキャンドル、ずっと欲しかったんだよね。
今度、使ってみよう!
あたしはクマのぬいぐみと、アロマキャンドルを隣の椅子の上に置いた。
「俺からも、これ」
ボソリと呟いた爽が、少し大きめの箱をあたしに差し出した。
「マグカップだから……楓と使え」
あたしが尋ねる前にそう言って、あたしが手に持っていた箱を顎で指す。
「ありがとう!」
「あぁ」と、照れてそっぽを向く爽を見て楓はプッと吹き出した。