【続】幼なじみは俺様王子。
「んっ……か、えで……」
あたしの首に印を刻んだ楓が、あたしをまっすぐに見つめた。
「そんな可愛い声で鳴くなよ。止まんなくなる」
そう言って、楓はあたしのパジャマのボタンをゆっくりとはずしていく。
楓のキレイな長い指があたしの体に当たる度に、ドキッと胸が飛び上がった。
あたしの肌が露わになった。
あたしの体を楓に見られていると思うと、途端に恥ずかしさが込み上げてきて、あたしは両手で体を隠した。
「なんで隠してんだよ」
「だって、恥ずかしくて……」
そう言って俯いたあたしの手を、楓は無理やり退けようとする。
「ダーメ。隠さず見せて?」
なんて、甘味に囁かれたら、あたしの恥ずかしい気持ちなんていとも簡単に揺らいでしまうんだ。
ゆっくりと手を退けたあたしを見て、楓は目を細めて微笑む。
「可愛いよ」
王子様の甘い囁きは、あたしをふにゃふにゃに溶かした。