【続】幼なじみは俺様王子。
「もちろん! 校舎側の特等席、ゲットー!」
「やったぁ! バンサーイ!」
あたしと愛チャンは手を上げて喜んだ。
「後は文化祭に備えて、クレープを極めるのみっ!」
あーちゃんも気合い十分にガッツポーズ。
「よしっ! 来週末の文化祭に向けて頑張るぞ!」
放課後。
あたしはひとりキッチンで、クレープ作りの練習をしていた。
でも料理が苦手なあたしは案の定、クレープなんて上手に作れるはずもなく……
「あー! 生地、焦げちゃった!」
あたしの目の前にあるのは、こげこげのクレープ生地。
いや、もはや、生地にも見えないかも……。
それくらい黒焦げの生地を見つめて、あたしはため息をついた。