【続】幼なじみは俺様王子。
《FINAL☆LOVE》
◆プリンスの瞳に映るもの
「ちょっとちょっと! 大ニュースだよぉ!」
柚月サンに宣告状を叩きつけられた翌日。
いつもより騒がしい教室に、愛チャンが大慌てで走ってきた。
クラスのみんなに注目される中、愛チャンは呼吸を整えて興奮気味に言った。
「コンテストの王子様は、楓クンだって!!」
愛チャンの言葉に、女の子達が黄色い悲鳴をあげる。
「キャーーーー!!」
「やっぱり王子かぁ!」
「あたし、絶対優勝して、王子にキスしてもらうー!」
「それはあたしよ!」
いがみ合う女の子を横目に、あたしは机に突っ伏した。
やっぱり楓かぁ……。
まあ、楓が選ばれないワケないよね。
もお、どうしよう……。
「穂香、どうかしたの?」
あたしの前に座るあーちゃんが、心配そうにあたしの顔を覗き込む。