【続】幼なじみは俺様王子。
「そおだよ、穂香。せっかく楓クンが王子様に選ばれたのに!」
いやいや、問題はそこなんだって……。
「楓クン、ダントツのトップだってよぉ?」
「ちなみに二位は誰だったの?」
あーちゃんが愛チャンに尋ねる。
あたしも気になって顔を上げた。
「もっちろん、二位は早川爽クン!」
そ、爽が二位だったんだ。
「へぇ……アイツも意外にやるじゃない」
そんなあーちゃんの言葉に、愛チャンはニンマリと笑みを浮かべる。
「ちなみにぃー、早川クンと僅差で三位だったのは瀬川クンらしいよぉ?」
そう言って、途端に顔を真っ赤になったあーちゃんの顔を覗き込む愛チャン。
「べ、別に湊斗のことは関係ないしっ!」
「もおーあーちゃんってば照れ屋さんなんだからぁ」
そんなふたりのやり取りに、思わず笑みがこぼれた。
「……それで、穂香はどうしたの?」
「へぇっ?」
あーちゃんが真剣な表情であたしを見つめる。