【続】幼なじみは俺様王子。
「なんかあったんでしょ?」
「ん。実はね……」
昨日あった柚月サンとのことを話そうとした時、ちょうど予鈴が鳴ってしまった。
「昼休みに話すね」と言うと、ふたりは「了解!」と頷いてくれた。
ーーそして昼休み。
「藤宮さんがそんなことをねぇ……」
あたしはあーちゃんと愛チャンに昨日のことを話した。
「てか、文化祭まで時間ないじゃん! 穂香、どうするの?」
愛チャンにそう言われて、あたしはため息をつく。
「それが、何すればいいかわからなくて……」
「まあ、いきなり言われてもわかんないわよね」
はぁ……どうすればいいんだろう?
「審査は、自分の特技や趣味を披露するみたいだよ?」
「審査員は参加者以外の生徒だって」と愛チャンは付け足した。
「特技や趣味かぁ……」
そんなの思いつかないよぉ……。