【続】幼なじみは俺様王子。
「柚月サンは、何やるんだろう……?」
牛乳を手に持ったまま机に突っ伏す。
「……確か、藤宮柚月の母親って、日本でも有名な華道家だったな」
「え? 華道家?」
愛チャンの言葉を聞いて、あたしは顔を上げた。
華道家って花をいけたりする人のことだよね。
柚月サンのお母さんって、そんなに有名な人だったんだ……。
「中学の時、学校に来て、華道セミナーをやったりしてたんだよね。そんな母親の影響で、藤宮柚月も華道を習ってるとか」
「柚月サンもやってるんだ」
「ということは、おそらく、藤宮さんは華道を披露するんじゃないかしら?」
あーちゃんは、お得意の探偵みたいなポーズで考え込んだ。
「その可能性は多いにあるわね」
愛チャンもそう言って力強く頷く。
「華道かぁ……」
柚月サン、なんかすごいなぁ……。
うわぁああああん! どうしよう……。