【続】幼なじみは俺様王子。

◆恋色パニック!




一難去って、また一難。

あたしの恋、ピンチです……。


毎日、放課後に訪れる、あたしにとって一番、憂鬱な時間。

隣町の私立高校の制服を身にまとった女の子が校門の前で待っているんです……。

その女の子の目的はもちろん……。

「ねぇ、見て! あそこ」

「王子が女の子と一緒!?」

「しかもあの子、超有名なお嬢様学校の制服着てない!?」

そう……蓁宮椿姫サンの目的は楓なのです。

さくら祭りの翌日から、蓁宮椿姫サンは校門で楓を待っているようになった。

しかも楓は平然とした顔で、蓁宮椿姫サンと帰って行くんだ。

……いや、正確に言うと蓁宮椿姫サンがついて行ってるに近いのかもしれない。

けどぉおおおお!

突っぱねない楓だって、悪いよ!

蓁宮椿姫サンは、楓のこと本気みたいだし……。

はぁあああああ……。

一番後ろの窓際の席は、外の見晴らしがかなりよくて。

2人で帰っている光景が嫌でも目が入ってしまう。




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