【続】幼なじみは俺様王子。
……もう、迷わない。絶対に。
あたしは変わるんだ。
今までの自分に負けたくない。
例え恋のライバルが柚月サンだとしても。
容姿も立場も、関係ない。
あたしは……好きなんだ。
大好きなんだ。
ーー『穂香』
あたしの名前を呼んで優しく微笑んでくれる彼のことが。
「……柚月サン」
あたしも素直に言おう。
柚月サンは何も言わずにあたしを見つめたまま。
強く握る拳。
早く脈を打つ鼓動。
あたしは意を決して口を開いた。