【続】幼なじみは俺様王子。
◆お嬢様の恋ゴコロ
ーー翌日。
あたしは、あーちゃんと一緒に駅前のファーストフード店に来ていた。
愛チャンは用事があるらしくて、今日は来れないらしい。
「……で、あれから王子とはどうなったのよ?」
アイスティーを飲みながら、ポテトを頬張るあーちゃん。
あたしは、あーちゃんに昨日の夜のことを話した。
「実はね……」
ーーーーーー……………
時刻は昨日の夜に遡る。
「ねぇ……楓?」
夜ご飯を済ませて、リビングでテレビを見ているあたし達。
あたしは、まだお風呂上がりで髪の濡れた楓の座るソファーの隣に腰を下ろした。
「……なんだよ?」
楓の大好きなお笑い番組がやってるからか、楓はテレビに夢中であたしを見てくれない。
もぉおおおおおおっ!
真剣な話なんだから、ちゃんとこっち見てよぉおおおおお!
「あーのーねっ!」
あたしはテレビに負けないくらい大きい声を上げて、楓の鼓膜を揺さぶった。