【続】幼なじみは俺様王子。
「あらっ、すっごい目立ってる」
わずか1メートル先にいる楓達を見据えながら、愛チャンはこっそり耳打ちをした。
「えっ」
と、思わず声を上げて愛チャンの視線の先を見る。
瞬間、かぁああああ、と顔が赤くなるのを感じた。
何度もパチパチとまばたきを繰り返す。
楓の水着姿、すごいカッコいい……。
程よく筋肉のついた体。
セクシーな鎖骨のライン。
普段見れない楓の姿は、すごく新鮮でドキドキした。
「……ちょっと、穂香?大丈夫?」
半放心状態のあたしに、愛チャンが控えめに声をかけた。
「……あ、…う、うん」
あたしは、水着姿ね楓を見つめたまま、コクリと頷いた。
「……さぁて。まずは、どこ行こっか?」
あーちゃんが辺りを見回しながら、陽気な口調で口を開いた。