【続】幼なじみは俺様王子。




普段のあーちゃんも可愛いけれど、恋の話をしている時は本当に可愛いと思う。


興味津々にテーブルから身を乗り出す愛チャンは頬を赤く染めて、あーちゃんの顔をまじまじと見つめている。



「教室に帰る途中、保健室を通りかかったら、なんか声が聞こえてきて……」


「それが俺だったってわけ」


あーちゃんの言葉を繋ぐように瀬川クンが代わりに口を開いた。


「……で、湊斗はそこでなにやってたんだよ?」


隣から楓の声が聞こえてあたしはふと隣に視線を移した。


楓は頬杖をついて、瀬川クンが口を開くのを待っている。


へぇ……


楓もこうゆう話にはやっぱり興味あるんだ……。


ちょっと意外かも……。



あたしは去年の夏、あーちゃんに全部聞いたけど、楓達はなにも知らないんだもんね……。



あたしは去年、あーちゃんが顔を真っ赤にしながらボソボソと話してくれたことを思い出して、思わず笑みをこぼした。






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