【続】幼なじみは俺様王子。
「ちょっと、愛!ベッド軋んでるわよ!」
「でも、そう簡単に壊れたりしないから大丈夫だってぇ~!」
「もう……どんだけ呑気なのよ」
「えへへ」
2人の会話は本当の漫才をやってるようで、聞いていて面白い。
今年の文化祭は「亜沙子と愛の漫才ショー」とか言って、2人に漫才でもやってもらいたいなぁ……。
2人の会話を聞いていてあたしはそんなことを思っていた。
「さぁて!大浴場に行く時間がなくなっちゃうよ!早く行こっ!」
思い出したように愛チャンはそう言って、くるりとベッドから降りた。
あたしとあーちゃんもベッドから降りて、大浴場に行く準備を始める。
トランクの中をあさりながら、あたしはお風呂セットとバスタオルと着替えを取り出した。
「ねぇ?制服はどうすればいいの?」
愛チャンがトランクから制服を取り出して、あーちゃんにそう尋ねた。
「制服は行く時と3日目しか着ないから、大丈夫よ」
あーちゃんがそう言うと愛チャンは「そっか」とまた制服をトランクの中にしまった。