髪少女
「何笑って可愛こぶってんだよ、きっも~」
…!
声がしたほうを見ると、みんないつもどおりにシュート練に励んでいる。
…だけど今のは亜耶の声だった。
間違えるわけない――亜耶の高い声だった。
「15分間休憩―――っ!!」
その声を聞き、みんなシュート練をやめて水分補給に入ってる。
私は――水分補給どころじゃなかった。
こんなに―――バスケをすることがつらく感じたのは初めて…。
「未ー結っ!
どうしたの、今日元気ないみたいじゃん」
私に元気がないとき…話しかけてくれるのはいつも嘉音先輩だった。