春夏秋冬
「ホント。何でもっと早く気付かなかったのかしら」
「気付いてたら、私と一緒にいられないじゃないですか」
それは優の素直な、自然に出てきた言葉。別に甘えようと思った訳じゃないけど、それは桜さんからしてみれば面白かったらしい。
「優は可愛いわね」
「な、何ですか突然!」
言われ慣れてない言葉に恥ずかしくなり、桜さんから視線を外した瞬間、桜さんが私の頬にそっとキスをした。
「……!」
驚いて桜さんを見るが、桜さんは横を向いてしまって表情が見えない。
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