春夏秋冬
優が怒鳴りつけると、男は慌ててどこかに逃げてしまった。追いかけようかと思ったが、あんな奴より桜さんだ。
服を引きちぎられていた桜さんは何とか起き上がったが、自分で自分の体を抱きしめ震えている。
「桜さん…大丈夫ですか」
「いや…いや…近付かないで…いや…」
「桜さん…」
頼む。パニックを起こさないで。さっきまであんなに楽しそうに笑ってたんだ。
神様、桜さんを連れて行かないで下さい。
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