春夏秋冬
優が目を覚まして最初に目にしたのは真っ白な天井だった。白い壁に白い床。そして白いカーテン。どうやら病院らしい。
そうか、桜さんに殴られて病院に運ばれたのか。
と、視線を横に向けるといつきが棚に花を飾っていた。そのいつきが優に気付く。
「優ちゃん、気が付いた!?二日も寝てたんだよ」
「そうか…」
どうりで体が怠くて頭が重い訳だ。そして優はいつきに大切な事を聞いた。
「桜さんは?」
「……」
「いつき」
低い声音で言うと、いつきは小さく呟いた。