春夏秋冬
「桜さん、来月の頭に本部へ帰るんだって…」
「本部って…外国?」
「うん。優ちゃんを傷付けた事がよっぽどショックだったらしくて、優ちゃんに会うのが怖いって…だから、会わない為にも…」
そこでいつきは涙を浮かべ黙ってしまった。
確かに外国へ行けばそう簡単に会う事は出来ないだろう。
「桜さんは今どこにいる」
「分かんない。家に行ってみたけど、いなくて…」
「綾さん達は?」
「家にいる」
「そうか」
そして優は立ち上がり、部屋を出ようとしたがいつきが止める。
< 131 / 148 >

この作品をシェア

pagetop