春夏秋冬
「優さんに、酷い事をしてしまって…」
桜の気持ちとは真逆の明るい声の美佐。
「あー、それなら大丈夫。そんな事気にするような奴じゃないから、優は」
そう言ってくれるのは有り難いが、やはり心の雨は晴れない。
「私は、いつまでこの性格と付き合っていくのかしら…」
「それも大丈夫!いつかきっと楽になるから」
「そうかしら…」
美佐の言う通り、本当にいつか心の底から笑う事は出来るのだろうか。もしこのまま心を縛り付けられていたら、私はいつか本当に壊れて消えてしまうのでは…。
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