春夏秋冬


「来るんじゃなかった…」
せっかくの休日なので、とりあえず優はお店が建ち並ぶ繁華街にやって来た。
だが来たはいいが、休日という事もあって人がごった返し、おまけに陽射しと人の熱気で倒れそうなぐらい暑い。
「帰ろう…」
こんな日にこんな所に来るのは馬鹿だ。こんな日はクーラーの効いた部屋で昼寝するのが一番だ。
優が帰ろうと来た道を引き返していると、歩道の端に桜さんが立っていた。
「桜さん?」
桜さんも買い物に来たのか、一人のようだが桜さんの周りには二、三人の男が囲んでいた。
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