春夏秋冬
精神安定剤なのか、数分してから桜さんのパニックも治まり深い眠りについた。
それを確認してから綾さんがみんなに指示を飛ばす。
「美佐!桜をおぶって。早紀といつきは荷物を持って」
「……」
流れをずっと見ていた優は動く事が出来ず、魂が抜けたようにその場に座り込んでいた。
「優!帰るわよ!」
「は、はい…」
綾さんの声で何とか立ち上がる事が出来たが、優の心は動揺と不安で渦巻いていた。
神様、あんたは桜さんに何の罪を背負わせたんだ。
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