春夏秋冬
桜は震える声を隠し、何とか平常心を保とうと口を開いた。
「私のせいで優を傷付けたくないの…」
「私は傷付いてませんよ」
またそんな事を…。
何で、優は私なんかの為に…。
「私が嫌なよ!優は私に優しくしてくれて、その優しさがとても心地好くて、嬉しくて…。だから私のせいで傷付いてほしくないの…」
貴女は大切な人だから…。
綺麗な思い出だけを残しておきたい。
それだけでいい。でも優は私の心を揺らす。
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