春夏秋冬
駅前でサンタの格好をしてケーキを売っていた優が後片付けをしながら考えていると、バイトの先輩が近付いてきた。
「小笠原さんお疲れ様。これ最後の一つ余ったから持って帰って」
「ありがとうございます」
優の営業スマイルが効いたのか、クリスマス当日だというのに女性のお客さんがケーキを買っていった。
案外一人で過ごす人は多いらしい。
私もその一人だしね。
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